三月書房さんのブログと『てんとろり』

2015年1月24日(土)

名刺ができたので、先週、三月書房さんにご挨拶に行ってきました。
昨年のアスタルテ書房さんのイベントでお会いした時は
店名が書いてあるものを持っておらず・・・、
それでも丁寧にブログ「三月記(仮題)」でご紹介いただいて。

その記事を見て、葉ね文庫に来てくださる方もいます。ありがたいです・・・。

と、淡々とお伝えしたこの出来事は、実は私にとっては大事件でした。
開店前の話ですが、忙しいなかでサクッと書けるようなことではなかったので
いまさらジロー、記録しておこうと思います。

三月書房は本屋になるって決める前から時々行っていました。
アスタルテ書房と、京都の二大大好き本屋さん。
本屋になるって決めてから私がまずやったことは、
三月書房さんのブログ「三月記(仮題)」にすべて目を通すことでした。
古本屋開業の本は数冊すでに読んでいましたが
新書を扱う本屋の、私が知りたいことが書いてある本がなくて
このブログにはヒントが詰まっている!ような気がしたのです。
当時、2013年11月から読みすすめ、数日かけて2006年5月16日の記事までを
通勤電車で、寝る前の布団のなかで、二度寝に堪える寝起きの布団のなかで、読みました。
正直なところ、まったく頭にはいってこない日もありました。
それでもムキになって読みました。
なかなかきもちわるいでしょう?
そういうとこ、じぶん、嫌いじゃないです。

記憶力が悪い私でも何度も出てくる本の名前は覚えましたし、
本屋(主に京都)のここ数年の売上順位や新店閉店などのうねり、厳しさを知りました。
知りたかったことのヒントもありました。
そしてなによりも、三月書房さんが人気店であり続けている理由は
ブランディングだけではなくて、そのマーケティング力にあるのだと感じとりました。
本当のところはわかりません。
でも私は勝手にそう学び、葉ね文庫の仕入れの方針を
はじめから自分が最も理想とするかたちにする、という決心をしました。

「三月記(仮題)」は朝夜をともにした私の教科書であったわけで
そこに載せてもらったことは、特別なことでありました。
興奮、伝わりますでしょうか!

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名刺といっしょにショップカードも作りました。

 

 

さて。

今日、短歌の本を初めて買う、というお客さまに数冊おすすめしたところ
じっくりとお読みになってから、笹井宏之さんの第二歌集『てんとろり』を選ばれました。
飽きずに読めそう、って。

笹井さんの歌集は読むほどにその美しさ、瑞々しさが増すような気がします。

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からだじゅうすきまだらけのひとなので風の鳴るのがとてもたのしい
~笹井宏之『てんとろり』より~

こういうひと、身近にいます。

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